「味覚」だけが残る

Taste Is All That's Left

ソフトウェア開発において、アイデアから成果物までの距離は、生成AIの登場でほぼゼロになった。かつて制作コストは品質の下限を保証し、努力がフィルターとして機能していた。しかし今や、そのフィルターは消え、何を残すかを決めるのはコストではなく、個人の判断、すなわち「味覚」だけとなった。味覚は摩擦と失敗の積み重ねによって培われるが、摩擦がなくなったことで、新世代の開発者はその教育を失いつつある。大量生産される「まあまあ」な成果物の中で、本当に価値があるのは、何を作るべきかを選ぶ能力だけだ。

摩擦は味覚を育てるための障害ではなく、カリキュラムそのものだった。

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2026-08-06